明日はきっと日曜日

東京の会社で働く新人UX・UIデザイナー

「Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験」に行ってみた

www.miraikan.jst.go.jp

 

日本科学未来館でおこなれている、「Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験」という展示。チケット予約をしてVR上映を見てきたので感想。

VR上映で観れる作品は以下の3作品


Stonemilker

www.youtube.com

mouth mantra

www.youtube.com


NotGet

www.youtube.com

 

以下感想。

Stonemilker, mouse mantra

使用デバイス: gear VR (samsung)

Galaxy Gear VR S6/S6 edge/S7 edge対応 SM-R322NZWAXJP 【Galaxy純正 国内正規品】

Galaxy Gear VR S6/S6 edge/S7 edge対応 SM-R322NZWAXJP 【Galaxy純正 国内正規品】

 

 gearVRはじめて使ったのですが、ディスプレイがスマホな割にはわりとまとも。ただ、両作品とも動画を垂れ流しにしているだけ。

 

stonemikerは、少し古い映画みたいにローな画質。ビョークが自分の周りをくるくる回りながら歌う、分裂、本当に私だけに向かって彼女が周りながら歌っている感じがよかった。でも音質はやっぱりスマホからなのでちょっとチープ。

(あと、youtubeで360度verがアップロードされているので、正直家でも観れるのでは…)

でもこのデバイスのスペックで、これだけのストーリー性を持たせることができるという点では作品自体がよくできているのだなと思う。

 

mouth mantraはjesse kandaの作品っぽいな〜と思ったらまさに彼の作品だった!彼の作品好きなんだけど、3Dのグラフィックを2Dのグラフィックにかっこよく落とし込んでいるものなので、それをさらにVRで3Dに戻しても正直残念、ただ3dで2dの映像をミラーリングしてるみたいな映像だった。 stonemikerみたいに初めから3Dグラフィック用に作った映像のほうがやっぱりVR映像映えはするのではないかと感じた。jesse kandaのVR作品、今後に期待。(というかそもそも3Dにする段階で本人が関わっていたのか不明)

 

NotGet

 

 使用デバイス: HTC Vive

 今回の3つのなかで一番よかったのがこれ。2台のカメラを使って使用者の動きをトレッキングし、映像内を動き回ることができる。もともとこのViveを使うように作られたと思われるこの映像はクオリティも高かった。サーキュレーターで常時冷やしながらハイスペックPCを使っているので、gearVRなんて比じゃない。映像の製作者はWarren du Prees and Nick Thornton Jones。発光するbjörkの体を正面から見たり体の中に入ったり好き放題できる。

 

まとめ

2500円という少々割高な値段ですが、björkがすきなら行く価値はあります。彼女の歌と作品と、彼女が想像する未来の音楽を体験できる展示は18日まで。当日券はすぐに売り切れるそうなので、予約していったほうが吉。

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物の体験価値

先日友人逹とご飯を食べていたときに、ひとりの友人がこんなことを言っていた。

「最近は、物を買うことよりも体験にお金をかけることにしている。やっぱり、価値があるのは物よりも体験だよね。」

 

ここで私は声を大にして主張したい。(というか、実際に主張した。)物の購入も体験の一つであるのだ。物の価値は、物そのものの寿命ではない。

 

ワンピースの購入を例の一つとしてに挙げてみよう。

1.ワンピースを買いたいと思う。

2.zozotownや雑誌で今欲しいものを探す。

3.実際のお店何店舗かに行って試着している。

4.気に入ったワンピースを購入する。

5.ワンピースをきてお出かけ。

 

これは私の場合だが、ざっとこんな感じ。ワンピースを一着購入するだけでも、物の購入前→物の購入中→物の購入後というだいたい3フェーズに分けることができる。(これは、サービスデザインのユーザージャーニーマップでよく使うわれる、pre-service, service, post-serviceという概念にあたる。)

 

一着のワンピースの価値とは、物としてのワンピースの価値(生地料、デザイン料、値段など)だけではなく、購入フロー全てを含む。こんなワンピースが欲しいな、このワンピースを着てデートしたいな、ワンピースを買いに出かけたついでにケーキでも食べちゃおう、全部が体験価値となる。

 

つまり、

物の価値=物そのものの価値+物を購入する前の体験価値+物を購入する際の体験価値+物を購入した後の体験価値

である。そして、"物を消費する"ことは、物が文字通り使えなくなるまでに使うことではなく、その価値が消費された瞬間にある。

 

モノの消費とコトの消費は別で語られることがあるが、実はそんなに変わらないよっていう話でした。

 

 

Kindleの50%OFFセールで販売されている、デザイナーにオススメの関連本3選

 

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kindle本50%OFFセールだよ〜〜散財、ということで、デザイナーにおすすめ本を紹介します。私が工業デザイン周りを学んでいる関係でどちらかというと上流寄りのデザイン本に偏りますが、他ジャンルデザイナーの方や、デザインを勉強している方にとっても面白いであろう有名本を3冊選びました。
私は全て定価で購入したのでちょっと損した気分。

クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法

クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法

 

人は誰でもクリエイティブ!
泣く子も黙る有名デザインファーム「IDEO」、スタンフォード大学「d-school」のデビッドケリーとトムケリーの兄弟の著書。自信を持つことで、誰もがクリエイティブになれる。クリエイティブに自信を持つために、恐怖に打ち勝ち行動することが一番大切なんです。どんなジャンルのデザイナーにも、また非デザイナーにもオススメな本。

 

デザインイノベーション

デザインイノベーション

 

デザイン戦略についてのマスト本
世界的なクリエイティブデザイン・ファーム「フロッグデザイン」(frog design)の創始者、ハルトムット・エスリンガーによる、いわゆる"デザイン戦略"についての著書。フロッグデザインはインダストリアルデザインベースのデザインコンサルファーム。ハルトムットがのインダストリアルデザイナーとして働いた自身の経験を基に、デザイン主導のイノベーションについて語られている。上流・戦略系のデザインの知識を得たい方へ。

  

デザインマネジメント

デザインマネジメント

 

デザインマネジメントの一大勢力
東芝デザインセンター出身で、現在は株式会社MTDO incを経営する傍ら、慶應大学KMDや東京造形大学で教鞭をとっている田子學先生の著作。工業デザイナーとしてデザインしながらディレクションをされていて、デザインはこうあるべき!という姿勢を本の中で示しています。デザインの一連のデザインマネジメントの本としては初心者向けの読みやすい入門本だと思います。デザインという言葉自体が曖昧だから仕方のないのですが、デザインマネジメントという言葉の定義はすごく曖昧です。現在日本ではデザインマネジメントの主流は大まかに分けて3つくらいありますが、田子先生の勢力はそのうちの1つです。今後このブログで他の主流とか違いとか紹介していけたらな〜。これからインハウスのデザイナーになる方、なりたい方、デザインのディレクションなどを考えている方へ。

 

もっと紹介したいいい本がたくさんあるのだけど、デザイン関係の本は電子化していないことが多いので今回は紹介できず。次の機会に。